パリのサイババ・カフェめぐり

拝啓、橋幸夫様!?
 パリのインターネットカフェ事情についてレポート。なかなか他誌に取り上げられないお役立ち情報です。地図まで書いた(書いてもらった)。さすがにこの号はいつもより反響が大きかったです。

 その後も増え続けているカフェのリストがCybersphere(仏)とEasynet(英)にあります。ご利用下さい。

 私がイチ押ししたカフェのサイトはCafe Orbitale。様々なフランスのサイトへのリンクが整備されています。

 その後の調査により、これらパリのカフェで日本語が通るシステムを積んだ端末を置いているところはないことが分かっています。もちろん英語は通りますから、実際にこれから現地でサイババ・カフェを使って日本とコンタクトをとろうという方は、気合いを入れて英語かフランス語でメールを書くも良し、負けてローマ字でちまちま書くも良し。くぅー。

 Cafeはラテンの象徴らしい。あのだらだらして通行人を観察する風習がきっとラテン。以前ベルギーにいたとき「ベルギーはCafeがいっぱいあるから北限のラテンである」というのを聞かされたが、「北限の」というのは下北半島のサルみたいでやだなあ。イタコがいそう。

 Internetのイタコと呼ばれるNetserchに聞いてみたところ、おお!ずらずらフランスのInternet Cafeがでてきたずら(注:一部ドカベンの殿間)。ジャンルとしてはcyber cafeっていうらしいですね。Inter...の方は多分商標登録されちゃってるんでしょう、きっと。WalkmanとHeadphone Stereoみたいなものね。

 しかしねー、まとまりないですよこの国の人のやることは。そのくせ肉食人種のエネルギーを感じる。Cyber Cafeたちの母体をみると、サンドイッチ屋、映画会社、居酒屋、バー、レコード屋、オーストラリア風コーヒー店と様々。そのくせ、現在稼働中が7軒(計画中2軒)もあるこれらの一番最初は今年の5月!よくまあ備後のヒバゴン、もとい雨後のタケノコのようにうじゃうじゃと。

 結論から先にいうと、行ってみて一番面白かったのはle Web Bar。Beaux-arts(ボザール、芸術学校)の学生のたまり場らしい。場所的にも最近若手芸術家が多いと言われるBastille(革命の発端の牢獄襲撃があった場所だよ!)にほど近く、なんだか渋谷、恵比寿のはずれっぽい雰囲気だ。行く前に一番面白かったのは、フランスのCyber Cafe元祖、Cafe Orbitaleのホームページ。すごく充実してます。ギャラリーあり、メディアあり。ただ、行ってみると単なるサンドイッチ屋でがっかりします。

 パリにもし来ることがあって、ちょっとだけe-mailを使いたいなあ、というときには、モンパルナス・タワーののHige Tech CafeかシャンゼリゼのVirgin Mega Store、もしくは日本人がおそらく必ず行くところとして(日本食料品店もあり、メトロの売店でおにぎりも売ってる)オペラのギャルリー・ラファイエット(デパートの元祖)の中にあるBistro Internetも覚えておくと便利かも知れません。あとはパリ中心の乗り換えターミナルおよび商業センター、Les Hallesの中にあるUGC(大規模映画館チェーン)ですね。ちなみに、Les Hallesは構造がややこしくてぼくは来てしばらくは必ず迷子になったものだが、UGCのページにはLes Hallesの地図も載ってます。パリに行く人はこれで勉強しておくといいでしょう。いい世の中になったものだ。他のガイドにはあんまり載ってないですよ。あ、Internetの料金は、だいたいどこも30-35F(600-700円)/30分です。もちろん飲み物代は別ね。

 日本からWWWで遊ぶならCafe Orbitale、実際に行くならle Web Bar、郵便局代わりに使うなら交通の要所にある大規模Cafe、と大体使い分けられるでしょ。ただ、刻一刻と情勢は変わっているので、イタコにお伺いをたててから来て下さい。ですよね、橋幸夫様?こらこらそれは潮来(のいたろう)。(了)